小児歯科

子どもの歯が虫歯になる原因

1 歯磨きがうまくできない
2 歯が柔らかく、エナメル質が薄い
3 歯の形態が複雑

おうちでできる予防治療

お父さんお母さんと一緒に「歯磨き練習」

お父さんお母さんと一緒に「歯磨き練習」

小さいお子さんには、まず歯磨きに慣れてもらう必要があります。成長とともにできることを増やして磨き残しのないように学びましょう。
基本的に虫歯になりやすいところは、奥歯の溝、歯と歯の間、歯と歯茎の境目部分です。その部分にきちんと歯ブラシを当て、歯と歯の間は1日に1回、糸ようじまたはデンタルフロスを通すと良いでしょう。夜寝る前の歯磨きは欠かさず、1日2、3回行うようにしましょう。
また、10歳くらいまではご両親の最終磨きが必要となることが多いので、一緒に練習してあげてください。

食生活、特におやつの食べ方に注意!

虫歯の原因になりやすいのが、おやつのダラダラ食べです。
特に糖分の多いもの(炭水化物も含む)や、口に長く残るような飴などは要注意です。おやつは時間を決めて、短時間で済ませるようにしましょう。

“乳歯は生え替わるから”と安心しないでください!

乳歯は生え替わるから虫歯になっても大丈夫、永久歯が生えてからしっかり磨くようにするという方がいらっしゃいますが、大きな間違いです。虫歯になるということは、虫歯菌が住みついてしまっているということですので、永久歯になっても虫歯が発生するリスクが高いです。また、乳歯が虫歯になっていると通常よりもかなり弱い永久歯になってしまうこともあります。

歯磨きは習慣なので乳歯のうちから磨けていないのに永久歯になってから磨くということは難しいです。そのためにもお父さん、お母さんにご理解を得てしっかりと学んでいただき、お子さんが虫歯にならないようにケアしましょう。

まずは歯医者さんの練習から

まずは歯医者さんの練習から

はじめてだったり、恐がってしまうお子さんは、まずは歯医者さんに慣れていただく練習から行ないます。
歯科医院は特有の匂いだったり、器械の音だったり、お子さんには恐いと感じるものが多くあります。その中で歯を削る器械だったり、先が尖った器材をいきなりお口に入れると怪我をしてしまう可能性があり、さらに「歯医者さん=怖いところ」のイメージを持ってしまいます。

当院では、まずは器械を「見て」「聞いて」「持って」もらって少しでも興味を持ってもらう時間を作っています。
少しずつ慣れてきたら、歯磨きの練習やクリーニングと比較的危なくない治療から始めていきます。

赤ちゃんの口腔ケア

生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中には虫歯菌の定着は見られず、他の菌も唾液で洗い流されやすいため、ほとんど細菌は存在しません。
赤ちゃんは色んなものをお口に入れてしまうため、様々な細菌がそこから侵入してきます。
しかし、1番虫歯の原因となる虫歯菌のほとんどが家族など、他の人の唾液からの感染です。スプーンや食器の使い回しや、食べ物の口移し、食べ物をフーフーと冷ましてあげる行為やスキンシップのキスも唾液の付着の原因になります。

虫歯のなりやすさは遺伝が関係していることは少なく、ご家族のご協力によってほぼ防ぐことが出来ます。逆に言えば虫歯になりやすくなってしまうのはご家族のせいでもあるわけです。
口腔内の細菌叢(常在細菌の確立)はおよそ3歳までに決定します。少なくとも3歳頃までは注意しながらお食事しましょう。

感染を防ぐためにできること

1 子どもの周りの人がお口を清潔に保つ。
2 子どもの周りで未治療の虫歯がある人はきちんと治療する。
3 妊娠中から、家族そろって歯科医院で定期健診を受ける。

うまく磨けていないうちはお父さん、お母さんの仕上げ磨きがとても重要です。

歯ブラシをうまく当てられない、サッと磨くだけのお子さんは毎日やっているといっても虫歯になりやすいです。
何歳まで仕上げ磨きをしなければいけないということはありませんが、確認も含めて10歳くらいまでは気にかけて見てあげてください。

特に虫歯菌が感染しやすい時期があり、特に注意が必要です。
いつかは虫歯菌はお口に入ってきますが、感染する時期が遅ければ遅いほど、その後の虫歯の本数が少なくなります。虫歯になりにくくするためには家族や周りの協力と、その人たちもお口を清潔にして起きましょう。